人気ブログランキング | 話題のタグを見る

京都でフランス家庭料理を主宰しております。
by chezchieko
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
以前の記事
お気に入り
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
検索
タグ
その他のジャンル
最新の記事
寒中お見舞い申し上げます
at 2020-01-14 21:19
明けましておめでとうございます
at 2019-01-05 17:43
賑やかなノエルの日
at 2018-12-28 18:11
食材には優しく
at 2018-10-24 15:48
失敗したお料理
at 2018-10-19 19:25
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
アンティークに囲まれて
暖かいノエルを迎えております。今回のノエルのテーマは片田舎の農民の暮らし
アンティークに囲まれて_e0187903_18563032.jpg

先日枝を剪定した月桂樹の枝がちょうど枯れてよい香りがしているのでこちらにも軽く飾り付け
アンティークに囲まれて_e0187903_18365676.jpg

初冬に行った蓼科の森で収集してきた枝や実も飾っったり
アンティークに囲まれて_e0187903_18372658.jpg

花瓶に挿したりして準備が整いました。
アンティークに囲まれて_e0187903_18383588.jpg

テーブルには桜の木 苔も生えています。
アンティークに囲まれて_e0187903_19201256.jpg

おっと音楽も忘れてはなりません 笑
アンティークに囲まれて_e0187903_18392991.jpg

今冬 とても素敵な出会いがありました。ベッコフ鍋です。
アンティークに囲まれて_e0187903_18404144.jpg

実は長年 アンティークのベッコフ鍋を探しておりました。ベッコフ鍋とは日本で言う土鍋のことで昔、アルザスの主婦は、大変な農作業のある日や家事が沢山あって忙しい日には、ワインに漬けこんでおいた肉や野菜を、この鍋に入れてパン屋に預け、パンを焼いた後のかまどの熱で、じっくりと煮込んでもらっていたのだそうです。
この土鍋の表面に美しい絵柄が描かれたスフレンハイム焼きのベッコフ鍋は もちろんストラスブールに行くとお店が軒を連ねておりますが アンティークのお鍋に出会うことはありませんでした。それが最近 アンティークを扱うショップで偶然みつけ 譲って頂くようにお願いしたところ 貴重で特に美しい色と柄をしているこのベッコフ鍋は実は非売品でオーナーさんが大切せていたものでしたが 観賞用に使われていたそうで「使って頂けるのなら・・」と、ご厚意により ご縁もあって 譲って頂けることになりました。大変感謝しております。

少し大きいサイズでしたので 今回はお豆のスープを作ることに致しました。
アンティークに囲まれて_e0187903_18414389.jpg

薪ストーブの上でゆっくりじっくり火が通り 驚くほど柔らかく甘みたっぷりに煮えたお豆は お年寄りのベッコフ鍋 まだまだ現役で頑張れるぞ という力強さを感じ嬉しく思いました。

豆のスープ
アンティークに囲まれて_e0187903_18443736.jpg

色々なお豆をミックスして 一晩水に漬けたものをつけ汁のまま ローズマリー 皮つきにんにく タイムとともに煮て 柔らかくなったら 少量のベーコンの細切りを加え さらに お豆がつぶれるくらいまで煮ていき塩こしょうで味を調えます。
アンティークに囲まれて_e0187903_18423978.jpg

パンオルヴァン
アンティークに囲まれて_e0187903_18434282.jpg

下仁田ネギのヴィネグレット
ネギは薪の火で真っ黒になるまで炙り 外皮を取り除き ビネグレットソースに漬け込みます。
アンティークに囲まれて_e0187903_1845177.jpg

カリフラワーとロマネスコの粒マスタードサラダ
アンティークに囲まれて_e0187903_19184473.jpg

トレビスのサラダ
アンティークに囲まれて_e0187903_1845516.jpg

ベッコフ鍋
ノエルというとシャンゼリゼの美しいイルミネーションをイメージされる方が多いと思いますが私は少し寂しいアルザス ストラスブールのクリスマスマーケットを思い出します。
そのせいか ノエルというと北フランスの料理が作りたくなるのです。
一晩アルザスのリースリングワインでマリネした肉や野菜をお鍋にぎっしりミルフィーユのように重ねます。(今回は人数の都合上少なくなっています)少量の塩とこしょうをふり
蓋を閉めます。
アンティークに囲まれて_e0187903_18463720.jpg

小麦粉 卵白 水で作ったパートをお鍋の周囲につけて水分が蒸発するのを防ぎます。
本来は釜の置き火で火が通るためオーブンに入れる場合は150℃と低温で4時間ほど
かかります。
アンティークに囲まれて_e0187903_18472725.jpg

出来上がると周りのパートを外します。
アンティークに囲まれて_e0187903_18491489.jpg

低温で火を入れるためか不思議とじゃがいもが煮崩れたりはしないのです。
アンティークに囲まれて_e0187903_18503152.jpg

ワインはベッコフに使ったアルザスのビオ ピノグリ と ブルゴーニュのヴァンナチュール
アンティークに囲まれて_e0187903_18515240.jpg

ベッコフ
アンティークに囲まれて_e0187903_18524894.jpg

フルーツケイク
バナナや煮たリンゴ ドライフルーツなどをラム酒やブランデーであらかじめ漬け込んだフルーツマセレを使います。

こちらもアルザス風にクグロフ型で焼きました。
アンティークに囲まれて_e0187903_18532476.jpg

カラメルやはちみつ 甜菜糖などでしっとりした仕上がりになっています。
アンティークに囲まれて_e0187903_1853581.jpg


さてさて  ヒストリーとともに長いお話になりましたが・・
冬至を迎えた夜長をこんなお話とともに・・

皆様 素敵なノエルをお過ごしください。  Joyeux Noël

by chezchieko | 2015-12-25 19:02
<< よいお年をお迎え下さい リヨンの郷土料理 クネル >>